家づくりの現場に携わっていると、時々お客様から「この家の『建坪』はどのくらい!?」と、いう質問を受けます。
『建坪』という言葉は、人によって使う意味が違ったりします。だから専門家でも『この人は、どこの面積のことを聞いてきているのか?』悩む時もあるくらいですがーー!!(笑
一般的には『建坪』とは『建築面積』のことを言います。
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まず前提として『建築面積』とは、建築基準法上の用語できちんと定義が決まっていますので、明確です。
でも『建坪』は、一般的によく使われる言葉というだけで、建築基準法上の用語ではありません。
したがって『どの部分の面積』という明確な定義がありません。だから、とてもわかりずらいのです。
ちなみに建築用語の中で『面積』に関わる言葉というのは、たくさんあります。
・敷地面積
・1階床面積
・2階床面積…
・延べ床面積
細かい決まりは別としても、このへんの用語は『どの部分の面積のことを言っているのか?』わかりやすいと思います。
では『建築面積(=建坪)』とは何でしょうか?
詳しく説明をしていきましょう。
まず最初に『建築面積とは、何のために算出をするか?』を理解して下さい。
それは『建ぺい率』を算出するためです。
ちなみに『建ぺい率』とは『計画敷地に対して、建物がどのくらいの割合で建っているのか?』を表現するものになりますので、式は下記の通りとなります。
・建ぺい率(%)=建築面積÷敷地面積
具体的に書いてみると…
例えば、建ぺい率が『50%』とか『60% 』というのは、簡単に言えば『敷地面積に対して、約半分の建築面積(=建坪)しか建てられない!』という意味です。
続いて、建ぺい率を算出するための面積である『建築面積』の算出の考え方は、下記の通りです。
・『建物の上から光を当てた時に、影になる部分の面積』と覚えて下さい。
どのような家でも、赤のラインで囲った部分のスペースがあると思います。
このような部分は、外部なので1階床面積には入りません。
しかし、雨などに濡れないように、屋根や2階がありますので、天井がつくってあります。
したがって最初に説明した『建物の上から光を当てた時に影になる部分』ということで、『建築面積(=建坪)』に算入されるのです。
他にも、1m以上出ている『庇』や『軒』も影になりますので、同じように『建築面積(=建坪)』に算入されます。(専門的な話なので、ここではこれ以上は詳しく説明しませんが…!)
建築面積(=建坪)は、1階床面積でも延べ床面積とも違うことが、お分かりいただけたのではないでしょうか?
【まとめ】
『建坪』とは『建築面積』のこと。
算出方法は、『建物の上から光を当てた時に、影になる部分の面積』。
最も簡単に言えば『建築面積(=建坪)は1階の床面積よりちょっとだけ大きい』と覚えておいてください。
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